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内海直仁さん(ジュエリーデザイナー) 第2回「ぼくが人に『会い続ける』理由」

目標やビジョンを達成するための習慣は?
会員リスナーのひとりからいただいた質問に、内海さんはすこし戸惑いながらこう答えた。

「定期的に移動して人に会うことですかね」

言葉のとおり、彼の2019年は移動の連続。英国南部のワイト島をベースに、ロンドン、エジンバラ、パリ、アムステルダム、東京など世界を飛び回り、実に「52週のうち40週は移動していた」という。

なぜ、彼はそこまでして「人に会い続ける」のか。
その真意に迫った。

子どもたちの教育のためにイベントを開催

早川:どうして「ビンテージカーブーツセール」のイベントを開催しようと思ったのですか。

内海:大きな理由は、教育です。
イギリスの学校にはランク付けの制度があります。
「すごくいい」「いい」「普通」「少し足りない」という4段階で、それを査定する科目は、国語と数学と理科です。
他は査定事項に含まれないので、学校で必修科目と体育以外のことはしなくなってしまったのですよ。

早川:それは意外です。
イギリスは音楽や美術などのクリエイティブに力を入れているイメージがあったのですけど。
昔とは変わってきているのでしょうか?

内海:そうですね。
さきほど言ったように、脳で考えた概念やアイデアで査定されるので、社会全体がそこに向かっているという一つの例だと思っています。
ぼくが小学生の頃は、ほとんど図工をするために学校に通っていました。
娘の小学校では、図工の授業が受けられません。
その状況を何とかしたいと思って、学校でイベントを開催し、そのお金を寄付することにしたのです。
「寄付したお金はクリエイティブなことに使ってほしい」と校長に交渉したら、快く受け入れてくれたのです。

早川:いいですね。
どんな授業をしたのでしょうか。

内海:友達のアーティストにも学校の先生をしてもらいました。
ミシンを使って動物をつくるアーティストなので、4週間にわたって子どもたちにミシンの使い方を教えてくれたのです。
小学生というのは、試験や家賃のことを考えずに物作りができる最初で最後の機会だと思います。
子どものときに一生懸命物作りしたり、歌ったりしなかったら、もう一生することはないかもしれません。
それは絶対に受け入れられなかったので、校長と話をしたら、すごく共感してくれました。
さきほどの話に戻すと、今までは社会的なステータスを目標にしていたときもありましたが、幸いにもそのほとんどを手にいれられたことで、「結局誰かの概念やアイデア、コンセプトに過ぎない」と思えるようになったのです。

そうしたらあまり興味がなくなりました。
唯一残るのは、自分に子どもが二人できたということ。
そういった意味では、最初の質問の答えの発展形になるかもしれません。
今のぼくにとっては、「子どもたちに何をしてあげられるのか」というのが、幸せの形になっています。
クリエイティブな人を先生として招き、物作りができるのも良い経験です。
アーティストとして身を立てている人がすぐ近くに住んでいると知ることも、大きなインスピレーションになると思います。
アーティストが自分と無縁の存在ではないと思えたら、「大人になったら島を出て大学に行かなければならない」「就職しなければならない」という概念を小さいうちに取り払えるかもしれません。

早川:たしかに、他人の期待やお金、時間のことを考えずに純粋にクリエイティブなことをできる時間は、幼稚園から小学校ぐらいの間ですよね。
そこから先は自分の軸や環境がないと難しいと思います。
本当に意義あることですし、異国の地で外国人がイベントを成功させるのはすごいことです。
ある意味、仕事で成功するより難しいかもしれません。
うまくいった決め手は何だと思いますか?

内海:大勢がそれを求めていたからではないでしょうか。
みんなアンティークは好きですし、「クリエイティビティーを子どもたちへ」というコンセプトに大勢が共感してくれました。
みんなが多かれ少なかれ「次の世代に何かをしてあげたい」という気持ちをどこかに持っていたから、うまくいったのだと思います。

早川:「次の世代に」と思っている大人たちも、自分の中のクリエイティビティーや遊び心に触れることで、何か思い出すきっかけになるかもしれませんね。

内海:そうですね。
人には「自分がこうだったから、あなたもそうしなさい」と押しつけるタイプと、「自分はこうだったから、あなたにはこうなってほしくない」というタイプがいます。
イベントには「自分もこうしたかった」「こういうふうに生きたかった」という気持ちを持っている人が集まってくれたと思っています。

早川:今年も開催しますか?

内海:まだわかりません。
子どもたちが通っている小学校が閉校するかもしれないのです。
残念ながら行政は、小さな学校をつぶして大きなマンモス校に統合する方向で動いています。
抵抗活動はしていますが、8〜9割方廃校になるようです。
そうであれば、モチベーションを保つのは非常に難しいかなと思っています。
そんなことを言う行政には愛想が尽きるというか、「もう自由にやってくれ」という感じにはなってしまうかもしれません。

早川:今後どうかわからないですけど、大事にしていらっしゃるイベントの根幹は、形は変わっても、今後ますます必要とされそうですね。

内海:「ライフアップデート」という意味では、自分にとっての大きなマイルストーンだったと思います。
もとをたどれば、地域のため、人のためというよりは、極めて個人的な理由からスタートしています。
「学校にクリエイティブな教科を取り入れなくてはいけない」という使命感です。

その軸があるので、もし学校が閉まることになったら、周りに何言われようが体が動かないかもしれないかもしれません。
誰かの考えた概念に共感するのはいいと思うのですけれども、自分なりに考えてアダプトしなければ続かないと思うのですよ。
それは仕事でも、結婚でも、イベントでも、何でもそうです。
何らかの理由がないとひずみが生まれると思います。

早川:人はコンセプトだけでは動かないですから。

目標の達成のために習慣にしていること

早川:今回、7年ぶりのインタビューということで、前回のインタビューを聴いた方から質問いただいています。
一つ目はKさん、男性からいただいています。
「私はある方のすすめで自分のミッション、ビジョン、目標を毎朝ノートに書いています。自分の目指す世界を日々意識することで一つひとつの目標がかなっている感覚があります。内海さんご自身のビジョンや目標の達成のために習慣にしていることがありましたら教えてください」。


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