宮澤かれんさん(ハンドスタンプアートプロジェクト海外特派員)第4回「世界をサヴァイブするノウハウ」
たった一人で世界一周の旅に出た宮澤かれんさん。見知らぬ土地でホームステイさせてくれる場所を探したり、ハンドスタンプアートプロジェクトの協力者を募ったりすることは並大抵のことではない。少しでも円滑にプロジェクトをすすめるために、彼女が見いだした海外処世術とは? クラウドファンディングで資金を集めるのではなく、あえて自分で稼いだお金で旅立ち、ハンドスタンプを集める理由も聞いた。
海外でプロジェクトを円滑に進める処世術
早川:海外の処世術についても教えてください。
大変なことがある中で、「こうしたら楽だな」というノウハウを見つけたのではないですか?
宮澤:とりあえずニコニコ笑っていたら、向こうは悪い人だと思わないので、いろいろなことを教えてくれます。
あとはアクセントの違いもあって向こうの言っていることがわからないときの必殺は、写真ですよね。
早川:写真?
宮澤:グーグルマップを拡大して、母島の写真を出します。
次に父島と母島の写真を見せて、「東京から離れた島に住んでいて、ここから来たんだよ」と伝えると、どの国でも「こんな遠いところからよく来たね」と歓迎されて、そこから仲良くなりました。
この流れが最後は定番でしたね。
それから友達をつくること。
一番いいのは年が近い女の子の友達をつくることです。
早川:それはどういうことですか?
宮澤:何かお願いしなければいけないときには、ゴツいおじさん二人で行くよりも、女の子二人で頼んだほうがOKをもらいやすいんですよ。
持っている武器を使うことは悪くないと私は思っています。
本当にセキュリティに気をつけなければいけないブラジルでは、男性含めた複数人で行きましたが、一人で歩けるくらいの治安であればそうしました
フランスに行ったときには、2歳年下のフランスと日本のハーフの子と友達になったんです。
その子と一緒に施設にお願いに行きました。
私もある程度英語を話せますが、やっぱり現地の言葉で話をしてもらったほうが向こうも受け入れやすいんですよね。
第一言語で話してもらったほうがスッと入るし、同じ地域に住んでいる人だという信頼感が生まれます。
私が「こんにちは。外国人です。お願いします」って、エイリアンのように入っていくよりは、現地の友達を連れて行ったほうが承諾をもらいやすかったのです。
早川:なるほど。すごいノウハウを身につけましたね。
プロジェクトを自費で続行する理由
早川:話が混ざりますけど、母島から最近内地に出てきたのはなぜですか?
物理的には母島にいながら旅を続けることもできるわけですよね。