ESSAY6| 物価高と言うけれど
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「物価高と言うけれど」
6、62,000円??一瞬目を疑った。いくら何でも高すぎる。先般値上げが発表されていたとはいえ、さすがにこれは計測ミスでは……僕はあわててカスタマーセンターへ問い合わせた。
わが家の1月の光熱費(ガス代+電気代)である。ウクライナ情勢や円安の影響による燃料費等の高騰は理解できる。だが、それにしても驚いた。前年同期より1万円以上高くなっているからだ。しかし電話口の担当者からは「ご心配をかけて申し訳ありません。大変恐縮ですが計測ミスではございません。むしろお客様は非常に効率的に電気やガスを使って下さっているのですが、ご推察の通り昨今の値上げにより、燃料調整費を頂いておりまして」との返答。
残念だがどうやらこれは現実らしい。確かにあたりをみまわしても値上げしたものは実に多い。個人的にはヤマザキのロングセラー薄皮クリームパンが5個入りから4個入りに変更。さらに実売価格も100円前後から150円前後に値上げされていたことがショックだった。日頃グルテンフリーやカゼインフリー、糖質抑え気味の生活をしている僕にとって、数カ月に一度解禁するときに真っ先に食す愛すべき商品だったからだ。
なかなか収入が上がらない世の中で、物価高が続くのはきつい。仮にウクライナ情勢や円安が落ち着いても、一度値上げした商品やサービスの多くが元の価格に戻るとは考えにくい。そう考えると気分が沈むけれど、いっぽうで海外の旅の記憶に思いを馳せると、これでも日本の物価はまだまだ安いとも感じる。
チューリヒで友人と2人でランチをした時はサラダとメインディッシュ、それにドリンクを頼んだだけで1万円を超えたし、ロンドンの大英図書館ではオレンジ1個とコーヒーだけで、
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