鎌田恭幸さん(鎌倉投信株式会社代表取締役社長)第1回「投資でいちばん大切ことは?」
日本では、大多数の運用会社が東京に集中している。その中で、鎌倉を拠点にして活動しているのが鎌倉投信だ。自然豊かな鎌倉で、古民家を本社屋として利用しているのも異色だが、特徴的なのは経営方針である。「いい会社をふやしましょう!」を合い言葉に、「結い 2101」という公募の投資信託を運用している。規模の大小や、上場非上場は関係なく、「これからの日本に本当に必要とされる会社か否か」を判断に投資先を選ぶという。なぜそのような運用方針にしたのだろうか。鎌田投資信代表の鎌田恭幸さんに会いに行った(2019年4月対談)。
▶無料クーポンコード「4CF85F4ABD」 (有効期限2019年7月31日)
月会員登録の際に「割引コードを入力するにはここをクリックしてください」とあるので、上記コードをご入力してください。
ご登録から1カ月間、無料でお楽しみいただけます。
鎌倉投信と他の投信会社との決定的な違い
早川:何回も聞かれているかもしれませんが、本名ですよね?
鎌田:初めて聞かれました(笑)。本名です。
早川:鎌倉投信の鎌田さんっていうと語呂がいいので(笑)
鎌田:かま・かまでね。
早川:全然関係ないのですか?
鎌田:たまたまですね。
妻の実家が鎌倉にあったので、20年くらい前に引っ越して一緒に住んでいます。
僕、マスオさんなんですよ。
早川:奥さまの名字が鎌田ですか?
鎌田:養子に入ったわけではありませんが、二世帯住宅でマスオさん状態なんです。
早川:そうでしたか。
以前テレビ番組で、有名な豆腐をつくる会社の方が、豆腐にまつわる名字に変えたというエピソードを見たので、「鎌田さんもひょっとしたら……」と思ったんです。
鎌田:そこまでではないですね(笑)。
早川:今日は鎌倉投信の本社屋でお話をうかがっています。
目の前にある花は、なんですか?
鎌田:これはハナモモですね。
もう枯れる寸前なんですけど、役員や社員が一生懸命手入れをして、なんとか花を持たせているという感じです。
早川:この収録が始まる前に、門の周辺で植木の手入れをしている方が何人かいらっしゃいました。
見覚えのある方がいるなと思ったら、鎌田さんだったんですよ(笑)
何をされていたんですか?
鎌田:土留めです。
鎌倉投信の社屋は、山がまわりを囲っていますから、放ってくと石がコロコロ落ちてきます。
それを防いで、景観をきれいにするために、自分たちで手入れをしているんですよ。
早川:一緒にいらっしゃったのは、業者ではなく、社員の方々なんですか?
鎌田:役員と社員です(笑)。
早川:よい意味ですごくインパクトがありました。
そういうところも含めて、鎌倉投信は他の投信会社とどう違うのか。
基本的なことですが、そこからうかがいたいと思います。
鎌田:投資信託というのは、お客様からお預かりしたお金を一つにまとめて、株式や不動産、商品などに分配投資し、その利益を還元するものです。
すごくオーソドックスな資産形成型の金融商品と言えます。
投資信託を運用する会社は日本で約100社。
商品は6000から6500くらいあります。
その一つが、僕らが今運用、販売している「結い2101」なんです。
主に日本の株式に投資しており、立て付けそのものに変わったことはありません。
利益を出しているだけではなく、「いい会社を厳選して投資する」というのが僕らの一番の違いです。
社員をものすごく大事にしているとか、環境に対して先端的な取り組みをしているとか。
日本が抱える社会課題を解決するために、ものやサービスを提供している会社を選んでいます。
競争して勝ち抜くというよりも、より良い社会づくりに貢献しようという意識を持っている会社をなるべく選んでいきたいと思っています。
早川:「いい会社」という言葉は、最近いろいろなところで耳にします。
鎌倉投信の考える「いい会社」の定義を教えてください。