佐久間裕美子さん(NY在住ライター)第3回「クリエイティブでいるための習慣」
2017年に出版された佐久間裕美子さんの著書『ピンヒールははかない』は、大都会ニューヨークで、もがきながらも自分のアイデンティティと向き合い、精一杯生きる様子が伝わってくるエッセイ集だ。年齢を重ねると好奇心を持ち続けるのはむずかしくなってくるもの。しかし佐久間さんはいつまでも、冒険や刺激を求めてフルスロットル。彼女の姿は、自由に生きたい女性たちから大きな支持を集めている。そんな佐久間さんがクリエイティブでいるためにしている習慣とは何でしょうか。
ブルックリン旅行でおすすめの場所は?
早川:ブルックリンにはいつからお住まいですか?
佐久間:7年ぐらい前かな。
その前はマンハッタンに住んでいました。
早川:なぜブルックリンに?
佐久間:「今夜ご飯食べよう」って誘われて、店の情報が送られてくるじゃないですか。
それがブルックリンというケースがすごく増えてきたんです。
ブルックリンにわざわざ行って、タクシーでマンハッタンに帰ってくるのが本末転倒だなって思うようになって。
今住んでいる家が、ぽろっと「棚からぼた餅」のように落ちてきたんです。
早川:今、Uber(ウーバー)が便利じゃないですか。
普通のタクシーよりは安いはずですけど、何度も使っていたらばかにならない金額ですよね。
佐久間:ニューヨークは高いですね、Uber。
早川:僕は庶民なので、最終的に地下鉄に乗って帰ってきましたけど。
当時のブルックリンは、今ほど地価も高くなかったんですか?
佐久間:もっと気軽な感じでしたよ。
早川:近年注目されて、どんどん物価が上がっている感じですか?
佐久間:そうそう。資本主義の権化だからね、あの街は。
需要があったら値段が上がりますよね。
今私が住んでいるところは、新規で入ろうと思ったらたぶん倍ぐらいするんじゃないかな?
うちの大家さんは、お金よりもいい人が住んでくれることに興味があるから、そういうふうに運営されていないけど。
そこがニューヨークのいいところかもしれません。
早川:ひと言で言うと、ブルックリンってどういう街なんですか。
日本にいる人は、知らない人も大勢と思います。