清涼院流水さん(作家・英訳者)第3回「一流作家の『ゆずれない流儀』」
清涼院流水さんは、小説の執筆に加え、世界に日本のコンテンツを発信する「The BBB」での翻訳活動、多言語の習得を行っている。小説の題材を選ぶときは「不可能」と思われるような困難な題材を選び、英語学習の初学者のころから、「TOEIC満点」という高い目標を掲げる流水さん。楽な道と困難な道があれば、必ず後者を選ぶという、彼の仕事の流儀とは? 忙しい現代人が願望を達成するため、「時間の使い方」を見直すヒントも教わった。
自分の中で譲れないこと
早川:「続刊を出すためには、本がもっと売れないといけないし、もしダメだったら作家をやめる覚悟がある」というお話がありました。
今までもそうだと思うんですけど、他に安易な道もあったわけですよね。
そんな中で、困難な道を選ぶことに、不安やおそれはないのですか?
あるとしたら、どうやって向き合ってきたのかを聞きたいです。
流水:やっぱり自分の中でゆずれない流儀があるんです。
それは「楽な道と大変な道があった時は、絶対に大変な道を通る」ということです。
成功法則の本にもよく書かれているので、その影響か、本能的なものかはわかりません。
過去の経験を振り返っても、そのほうが絶対にいい結果が出ています。
なぜなら、経験値が段違いだから。
楽な道を選んでもたぶんおもしろくないし、充実感も得られないと思います。
作家としても、ぼくは常に不可能と思えるような題材に挑戦し続けてきたつもりです。
それがすごく良かったし、今でも貫けていると思います。
早川:ぼくも今までずっと逃げていた本を書くことと向き合い、去年書き上げたんですけど。
質量ともにはるかに及ばないとはいえ、メインの仕事をやりつつ書くことが、いかに大変か身に沁みました。
流水さんは表に出しませんが、本当はめちゃくちゃ忙しいはずです。
普通の人と違って、時間の使い方が異次元なんじゃないかと思っているのですが、その辺はいかがでしょう。
ちゃんと寝ていますか?